数学基礎論に興味が出てきた/『数学セミナー 2018年2月号』読書メモ
『数学セミナー 2018年2月号』の特集は「竹内外史と数学基礎論」でした。
証明論や有限という概念などの数学的な部分は、自分にとって畑違いだったこともあり、ほとんど理解できませんでした。
一方、「ここ数年、数学基礎論になんとなく興味があるなぁ」と思いました。
具体的に言うと、「この議論はどのような公理を前提として成り立っているんだろう?」という疑問がたまに頭に浮かんできます。
考えすぎるときりがなさそうだけどなんとなく気になる…という感じです。
そこで、自分と数学基礎論の接点を振り返ってみます。
初めて「公理」を意識したのは大学3年のとき
大学3年の教職関係の講義で、自然数を規定するペアノの公理を初めて知りました。
それまでは、自然数・整数・有理数・実数の構成を意識したことはありませんでした。(数学科の学生としてはよろしくないと思いますが…)
「公理」という言葉は、線形代数学などで出てきたと思いますが、明確に意識したのはこのときです。
『ユークリッド原論』をちらっと読む
その後、図書館で『ユークリッド原論』を読み、定義・公理・公準という用語を知りました。
このタイミングで、平行線公準についての議論があることを知りました。
ただ、非ユークリッド幾何学までは踏み込んでいません。
友人の専門が数学基礎論
学生時代の友人の専門が数学基礎論でした。
「ゲーデルの不完全性定理」などの言葉は聞いていましたが、その詳しい内容までは知りませんでした。
というのも、Lie群の表現論が専門で数学基礎論はあまりに畑違いだと思っていたので、興味がわいてこなかったのが正直なところです。
数学科を卒業したあと、数学基礎論の一端に触れる
数学科を卒業して10年近く経ち、『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』を読みました。
数学ガール/ゲーデルの不完全性定理 (数学ガールシリーズ 3)
- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2009/10/24
- メディア: 単行本
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このとき初めて、数学基礎論の一端に触れたと思っています。
形式的体系・論理式・公理・推論規則・証明などの定義やゲーデルの不完全性定理の主張を初めて知りました。
本に書いてあった証明の細部は読み切れませんでしたが(いつかリベンジしたい!)、数学基礎論がやっていることがなんとなくわかりました。
整数・有理数・実数の構成を知る
その後、数学書を読むようになり、整数・有理数・実数の構成を知ったのは微分積分学の本です。
- 作者: 荷見守助,堀内利郎
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この本に書かれているのと同じような内容が、Web連載の『数学ガールの秘密ノート』にも書かれています。
自然数の構成から始まって、整数、有理数、実数、そして複素数の構成をしようとしている。学生時代にもやもやしてたのが、よくわかってきた気がする。 / [今だけ無料]第158回 3を作って0にする(後編)|結城浩 @hyuki https://t.co/SYROqxOPrc
— 7931 (@wed7931) 2016年5月26日