「今なら学生時代よりも数学を理解できそう」という根拠のない謎の自信
大学院の数学専攻を卒業して14年が経ちます。
卒業後8年ほど、数学からほぼ完全に離れていました。
センター試験シーズンに「今年の問題、解いてみようかな」と思う程度。
しかし、その後は数学やりたい熱が高まって、
というふうに進んでいきます。
その中で、あることに気付きました。
「今なら学生時代よりも数学を理解できそう」という根拠のない謎の自信が出てきたということです。
これは、「数学の問題がバリバリ解けるようになった」ということではないです。
というのは、現役時代も数学の点数がことさらよかったわけでもないです。
そして、今もそのときの実力から上がっていることはありません。
一方で、「数学の本が意外と読み進められる」「今までわからなかったことが理解できた」という経験はあります。
線形代数学は好きだったためか、最近読んだ『線型代数入門』(齋藤正彦著)は比較的すんなり読めました。
#数学がんばる会
— 7931 (@wed7931) 2017年9月17日
齋藤正彦「線型代数入門」の第4章まで読んだ。これでベクトル空間と線型写像まで読み終えた。
約20年前の大学数学科1年生時代の線型代数の教科書だったこの本を、頭から通読したのは初めてかもしれない。今でもすいすい読める。学生時代にもっと勉強すればよかった。 pic.twitter.com/cpMm2bdBI0
微分積分学は苦手意識がありましたが、『現代解析の基礎 直観⇔論理』(荷見守助・堀内利郎 著)はまあまあ読み進められています。
今は2変数関数の微積分で足踏み中です。
直近では、フーリエ級数とフーリエ変換の関係がわかってきたという経験もありました。
おそらく、学生時代とは違って、時間的制約がないので、マイペースで理解できるということなんだと思います。
時間的制約というのは、
- (高校時代なら)大学入試を受験する
- 単位認定のためのテストがある
- ゼミまでに発表内容を準備しなければならない
- 修士論文を締め切りまでに仕上げる
という意味です。
これに加えて、「○○理論を理解したい!」という積極的な動機付けは、いまのところないです。
まぁ、自分の修士論文の後半の内容がよくわからないからもう一度理解できればいいな…くらい。
ざっくりと、「数学のことをもっともっと知りたい」というふんわりとした、でも強めの欲求があります。
こういうゆるい感じで数学を見ているので、「今なら学生時代よりも数学を理解できそう」ということを考えるのかもしれません。
考えてみると、ゆるい感じで数学を見るのは、人生で初めてなんじゃないかな。