7931のあたまんなか

数学/読書メモ/自分の考え方/水曜どうでしょう/交通関係(道路・航空)など、頭の中にあることを書き出しています。

コミュニケーション手段の発達を同期性の視点で考えてみた

Twitterを見ていると、「電話が苦手」「電話で連絡するのは避けてほしい」という声をよく見かける。

自分も電話は苦手なタイプ

電話で話すときは相手の表情が見えないから、自分の話が相手に伝わっているか、そして相手の話を自分が受け取れているかが不安。

そのせいか、言葉だけでものごとを伝えること自体に苦手意識がある。苦手な理由はほかにもありそう。

そこで疑問に思った。

「電話が苦手」という意識はどこから出てくるんだろう?

考えてみると、それはコミュニケーション手段の進化の歴史にあるんじゃないかと。

いろいろなコミュニケーション手段

手紙

人間対人間の会話以外のコミュニケーションで、最初期に生まれたのは手紙だろう。

伝えたいことを紙に書いて、その紙を配達によって相手に渡す方式。

電話(固定電話)

手紙と違って、ほとんどタイムラグなく相手と言葉を使って会話できる。

ただ、お互いに電話がある位置に物理的に居る必要がある。

携帯電話

タイムラグなく言葉で会話できるのは固定電話と同じ。

でも、人間と携帯電話は基本的に同じ位置にいるので、時間と場所を選ばない。

電子メール

相手に向かってメールを送信する。ほとんどタイムラグがなく、相手に届かせることができる。

相手は好きなタイミングでメールが読めるし返信もできる。受信者は返信しない権利も持っているというのもおもしろい。

LINE

これもメッセージを送信すると、タイムラグなく相手に届く。

相手は好きなタイミングでメッセージが読めるが、読んだかどうかが送信者にわかるので、メールのような「返信しない権利」はやや制限される。

コミュニケーション手段が増えてきた

手紙、固定電話、携帯電話、電子メール、LINEのようにコミュニケーション手段が増えてきた。*1

例えば、手紙・固定電話・携帯電話しかない時代では、「電話が苦手」と思っても手段が限られていたので、やむなく受け入れていたはず。

でも、今はユーザがいろいろな手段を選べるようになり、「電話が苦手」という声を上げる人が増えているのかもしれない。

コミュニケーション手段の歴史を別の視点で見てみる

同期性

それぞれの手段でコミュニケーションを取る2人が同期して行動する必要があるかを考えてみる。

  • 手紙:非同期
  • 固定電話:同期
  • 携帯電話:同期
  • 電子メール:非同期
  • LINE:非同期*2

スピード

コミュニケーションのスピードで見ると、こうなる。

  • 手紙は遅い(一般に数日かかる)
  • 固定電話以降は速い

高速かつ非同期の手段が出てきた。

手段の発生順で見ると、次のように並ぶ。

  • 低速・非同期(手紙)
  • 高速・同期(固定電話、携帯電話)
  • 高速・非同期(電子メール、LINE)

仕事をする上では、コミュニケーションが高速で割り込みが少ない方がスムーズに進む。

これを実現するような手段として、高速かつ非同期のコミュニケーション手段が出てきたのが興味深い。

*1:LINEの次にSlackと書きたかったけど、残念ながら使ったことがありません…。

*2:既読機能を考えると、「非同期」感はやや落ちる?