シローの定理とその応用
前回に続いて、学部時代に書いたレポートを公開します。
なお、前回は有限鏡映群とChevalleyの定理でした。
今回は「シローの定理とその応用」
大学院入試のために提出したレポートです。これを参考に口頭試問も行われました。
当時は主に代数系を中心に勉強しており、次の2つの本の有限群に関する内容をまとめたものになります。
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第1章の概要には、次のようなことが書かれています。
Legendreの定理より, の任意の部分群 に対して, だから, の位数は の位数の約数になっている.しかし,4次交代群 (位数12)が位数6の部分群をもたないように, の任意の約数を位数とする部分群が必ずしも存在するとは限らない.
の位数が であるときを考える.このとき,位数 の の部分群( -部分群という)は必ず存在する(定理4).Sylowの定理(定理7)は,位数が の部分群(このような部分群を の -Sylow群という)についての定理である.Sylowの定理は有限群を考える上で基本的なものである.
このレポートでは,Sylowの定理を両側分解の考え方で証明したあと,Sylowの定理の応用として,4次対称群 と5次交代群 の -Sylow群について考える.最後には,位数 ( はある条件を満たす素数)の群が巡回群であることを示す.
キーワード:有限群、両側分解、シローの定理、p-部分群、p-シロー群、4次対称群、5次交代群
修士時代に専門としていたLie群の表現論の印象が強いのですが、学部時代は有限群のことも考えていたんだなと思い出しました。
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自分で書いたレポートですが、忘れてしまっている内容がたくさんあります。なので、質問されても回答できないことが多いと思いますが、何かありましたら以下のURLからご連絡ください。