『数学セミナー 2018年8月号』の特集は「フィボナッチ数の大人の楽しみ方」です。
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2018/07/12
- メディア: 雑誌
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フィボナッチ数列は高校の数列の授業で習うもので、計算の仕方自体は小学生でも理解可能なものです。
このフィボナッチ数列について、
- 数列自体を深く考える。
- 数列を拡張して考える。
- 自然界で見られる現象や図形での応用を考察する。
など、いろいろな側面で語られています。
フィボナッチ数列が棲む空間を考える。
最初の記事で書かれている内容について、線形代数の応用として興味深かったので、メモしておこうと思います。
「フィボナッチ数列の漸化式」を満たす数列全体がなす線形空間
漸化式 を満たす実数列 全体の集合を とすると、これは線形空間になります。
最初の2項 を決めると の数列が決まります。この数列を と書くことにします。
なので、 の元 と を1次独立に取れば、 が の基底になります。
フィボナッチ数列について説明されている内容
対称関数から見たフィボナッチ数
斉次完全対称式、べき和対称式、基本対称式の3つの対称関数を使って、フィボナッチ数の拡張を試みています。
その議論の中では、ガロア群の可換性やフィボナッチ数列の正値単調非減少整数性などが登場します。
フィボナッチ数が「対称関数論、円分体論、組合せ論の3つの領域が交わったところに棲んでいる」という解釈が出てきます。
フィボナッチ数に関するその他の話題
特集内で触れられているその他の話題について、項目をリストします。