『数学セミナー』では、2019年4月号から「高校数学ではじめる整数論」(谷口隆)の連載が始まりました。
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2019/03/12
- メディア: 雑誌
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この記事では、この連載のメモを毎号追記していく予定です。
なお、問題の解答例は以下のサイトに掲載されています。 → 数学セミナー 編集部ブログ
【第1回 - 2019年4月号】素数のレース
「ある数以下の素数全体を与えられた自然数で割った余りで分類したときに、どの余りに属する素数が最も多いか」を観察することから始まります。
そして、リーマンのゼータ関数、リーマン予想と素数との関係、ディリクレの L 関数と最初の観察結果の関係へとつながっていきます。
「リーマン予想は、リーマンのゼータ関数 だけでなく、ディリクレの L 関数でも成り立つのではないか?」という予想は、数ヶ月前の『数学セミナー』に出ていた…と思いましたが見つけられず。
ちなみに、ディリクレの L 関数の定義 で関数 を常に 1 となる関数で置き換えると、リーマンのゼータ関数が得られますね。
【第2回 - 2019年5月号】関とベルヌーイの数列
【第3回 - 2019年6月号】あまりたちのなすサイクル
素数 についてのフェルマーの小定理 *2 とウィルソンの定理 *3 から話が始まります。
(大学数学風に書くと、)整数を素数で割ったあまりの性質を観察して、 *4 が原始 乗根を生成元とする巡回群をなすことが説明されています。