『数学セミナー 2017年11月号』の読書メモ
『数学セミナー 2017年11月号』の読書メモです。
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2017/10/12
- メディア: 雑誌
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コンピュータ将棋・囲碁のこれから
- コンピュータチェス・将棋・囲碁の現状と今後について、6個の記事(プラス特集外のもう1つの記事)が書かれている。
- 研究者だけでなく、将棋・囲碁のプロ棋士の記事もある。
- 通常の特集記事では数式がたくさん登場するが、今月号は数式はごく一部にしか出てこない。数式の意味がわからなくても、記事の内容はつかめると思う。
- 記事の内容としては、数学というよりも機械学習やディープラーニングのとっかかりというイメージだろうか。
コンピュータチェス・将棋・囲碁について
必要な数学的知見(と思われるもの)
プロ棋士の視点
囲碁
- アルファ碁は強いが、最後には勝つものの途中では人間から見ると考えられない悪手を打つこともある。
- AIと人間の付き合い方をよく考えて、コンピュータをうまく活用する部分を見出していくのも1つの考え方かもしれない。
必勝法の解明
- コンピュータが人間を超えたとしても、研究課題はまだある。
- 例えば、必勝法の解明。これらのゲームは先手必勝、後手必勝、引き分けのいずれかになることはわかっているが、具体的にどのゲームがどれに当てはまるかは一般にわからない。
- チェッカーというゲーム(場合の数:10^30)は2007年に引き分けであることがわかった。
- 特集外のもう1つの記事に、チェッカーの必勝法解明に関わった方の記事がある。
- この記事の最後に、証明の正しさについての言及があり興味深い。
- オセロ(10^60)、チェス(10^120)、将棋(10^220)、囲碁(10^360)の必勝法は未解明。
第58回国際数学オリンピックブラジル大会/問題と解説
- 全部で6問。第1問の解説を読んでみたが、なかなかペンが進まず中断。整数問題の苦手意識を思い知らされた。
- 6問の問題・解説をざっと読んで、「こういう問題がとけるのってすごいなぁ。しかも高校生で」と月並みな感想。確かに、高校数学を大きく逸脱するものはないが…。
NOTE/講評と解説
- の連分数展開が出てきた。
- 連分数展開は詳しいことをきちんと知らなかったので、Wikipediaで調べてみた。学部3年のときのセミナーの本をもう少し読み進めると出てきたかもしれない。