7931のあたまんなか

数学/読書メモ/自分の考え方/水曜どうでしょう/交通関係(道路・航空)など、頭の中にあることを書き出しています。

2021年の数学活動を振り返る

この記事は 日曜数学 Advent Calendar 2021 の18日目の記事です。

大学数学科を卒業して20年近く経っていますが、今でも趣味として数学をやっています。

特定の分野を深く勉強するというよりも、そのときの興味や気分で寄り道やつまみ食いをしながら数学を楽しんでいます。

TwitterFacebookに流れてくる数学関係の話題に触れたり、YouTubeのコンテンツを見たりするのは、日常生活の一部になっています。
そして、これ以外にもいろいろな形で数学に触れています。

昨年に引き続き、2021年はどんな数学活動をしてきたかを振り返ってみたいと思います。

※過去の振り返りはこちらです。 → 2018年 / 2019年 / 2020年


【目次】



2020年から継続していること

数学セミナー』の定期購読は5年目に

2017年4月から続けている『数学セミナー』の定期購読は5年目に入りました。

毎月の特集で様々なテーマを自分の意志に関係なく与えてくれるので、特定の分野に強い興味を持たないスタイルの自分にはちょうどいい刺激になります。

1ヶ月かけてゆっくり読み終えたタイミングで最新号が届くという読書サイクルがすっかり定着しています。

定期購読から4年半が経過した9月には、本棚の1ブロック分が数学セミナーだけで埋まり、充実感に浸っています。

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数学・物理関係の本を今年もたくさん購入

これまでは紙の本ばかり買っていましたが、今年は電子書籍も何冊か買いました。

下の画像に出ている本はその一部です。(ブクログからのスクリーンショット)

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ちなみに、上の画像の右下端にあるのは「岩波数学辞典」です。
ブックオフでの数学書探しのときにたまたま見つけました。
第3版(1985年発行)で最新版ではありませんが、自宅の本棚に岩波数学辞典を並べることができて、満足しています。

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数学ガールシリーズの執筆段階でのレビュー

これは継続しているというよりも、著者の結城浩さんのおかげで継続させていただいているものです。

2018年にレビューに参加させていただいてから、今もお声掛けをいただいて、とても感謝しています。

2021年は、シリーズとして初めて物理を扱った『数学ガールの物理ノート/ニュートン力学』のレビューを担当しました。

ニュートン運動方程式、力学的エネルギー、万有引力の法則など、高校物理で学習したものの、すっきり理解できないままでした。
これらのテーマについて、この本のレビューを通して、「そういうことか!」と感じたことがたくさんあり、とても勉強になりました。

また、現在は『数学ガールの秘密ノート/図形の証明』(2022年2月刊行予定)のレビュー中です。
この本で私がレビューを担当する本は7冊目になります。

2021年に新しく始めたこと

物理に関するオンラインセミナーの受講

昨年までの数学活動のまとめを読むと、物理に対する興味がだんだん強くなってきたことがわかります。

  • 2018年:表現論と物理の関係が気になり始めた。
  • 2019年:ラングランズプログラムを知り、場の量子論と表現論の関係に興味が出てきた。
  • 2020年ブルーバックスの相対論と量子論の本を読んで、物理への興味がより強くなる。

そんな中、量子論に関するセミナーをオンラインで受講できることを知り、4月から8月まで隔週で「数学的な基本原理から量子論を学ぶ」を受講しました。

学生のときに勉強していたリー群の表現論と量子論が関係しているということはなんとなく知っていましたが、それを身をもって体感することができました。線形代数が大活躍していたのも印象的です。
そして、物理での数学の扱い方や記号の使い方などを知ることができ、とても新鮮でした。

さらに、10月からは熱力学のセミナーを受講しています。
量子論とは違った数学の活躍のしかたがあるのではないかと、とても楽しみにしながら勉強しています。

学生時代のように、Zoomで板書を見ながらノートを取って、疑問に思うことを質問するということを楽しんでいます。

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数学関係の本の”インデックス”の作成

いろいろな数学関係の本を持っていると、どの本に何が書いてあるかがわからなくなってきます。

代数学」や「位相幾何学」のようなタイトルの本だと、何が書いてあるかはわかりやすいのですが、1冊の本にいろいろなテーマが書かれていると、それを把握することが難しくなります。

例えば、『数学セミナー 2019年12月号』の特集「私が惹かれるこの概念」では、グラフ理論ホモロジー力学系/確率論/熱力学などがコンパクトにまとめられています。

数学ガールポアンカレ予想』では、タイトルから推測できるように位相空間幾何学が扱われています。幾何学の中でも、一筆書き問題/非ユークリッド幾何学/基本群/驚異の定理などが扱われています。また、微分方程式フーリエ級数についても書かれています。

たくさんの本を持っているのに、どの本にどんなテーマのことが書いてあるかがパッとわからないのはもったいないので、それが調べられるようにインデックスを作ることにしました。
(2020年の振り返りの「2021年にやりたいこと」に書いていました)

まずは、『数学ガール』シリーズの各巻・各章に書かれているテーマやキーワードを抜き出し、いったん完了しました。
今は『数学セミナー』の各号の特集記事のテーマをまとめているところです。

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キーワードを抜き出す作業はおもしろいのですが、それをどのように整理すると使い勝手がよさそうかはまだまだ模索中です。
空いている時間で少しずつ進めていこうと思います。

2022年にやりたいこと

2022年は、これまでよりも積極的に勉強したことをアウトプットしていきたいと思っています。

一昨年までは勉強したことをまとめてこのブログで公開していたのですが、昨年以降はTwitterで簡単にツイートするにとどまっています。

自分なりに資料を作ってみるか、ブログにまとめて公開するか、思い切って日曜数学会のような場で発表するか。
一昨年までに立ち返って、ある程度まとまったアウトプットをしてきたいです。

2022年もこれまでに書いてきたことを継続しながら、自分のペースで数学を楽しんでいこうと思います。