7931のあたまんなか

テーマ:数学/読書メモ/自分の考え方/水曜どうでしょう/交通関係(道路・航空)など。うつと生きる30代後半の男です。

2018年の数学活動を振り返る。

あと20日ほどで2018年が終わります。

何もしていなかったようで、たぶんいろいろやっていた2018年。

振り返りたいことはたくさんありますが、この1年でやってきた数学の活動について振り返ってみます。


【目次】

MATH POWER 2018に参加

私にとって初めて数学イベントに参加したことが、最も大きな出来事です。

学生時代以来、たっぷりと数学に浸れて、とても幸せな気分でした。

wed7931.hatenablog.com

来年も数学イベントに参加して、今度はいろいろな方と交流できればと思います。

数学ガール』シリーズのレビューを担当

念願だった数学ガール』シリーズのレビューを担当することができました。

wed7931.hatenablog.com

非常に貴重な体験でした!

著者の結城浩さんより献本いただいた本は宝物です。

幾何系に興味を持ち始めた

中学以来、幾何学には相当な苦手意識がありました。(こちらに詳しく)

しかし、昨年4月から定期購読している数学セミナーの特集や数学ガールポアンカレ予想を読んで、幾何学に興味が出てきました。

wed7931.hatenablog.com

リーマン計量、ホモトピーホモロジーなど、学部時代に理解できなかった内容がようやくわかってきて、幾何学が楽しくなってきました。

wed7931.hatenablog.com

来年もこの流れは続くように思います。

13年ぶりに表現論を勉強し始める

Twitterで数学関係のツイートを見ていると、リー群の表現論と物理との関係が目に付くようになりました。

大学院時代の専門がリー群の表現論だったので、「改めて理解したい!」と思うようになりました。

ということで、私の指導教官が書いた『表現論入門セミナー―具体例から最先端にむかって』を使って、表現論と物理の関係の勉強を10月から始めました。

wed7931.hatenablog.com

ゆっくりと読んでいて、ようやく第1章が読み終わりそうです。
物理との関係も少し出てきて、今後が楽しみです。

数学の本をたくさん買った

ブックオフやメルカリで数学書がかなり安く売っていることを知り、数学の本をたくさん買いました。

学生時代に読んだ教科書や読み物までいろいろ。
今年買った数学関係の本を並べてみると、予想以上にたくさんありました。

ご想像のとおり、ほとんどが積読です。
こういう本は手元にあるだけで落ち着きますね。

さて、2019年は?

2018年は学生時代以降で最もたくさん数学をしました。
興味の範囲も広がり、そのときの興味に応じて、いろいろなことを勉強しました。


そして、2019年。

今と同じように、その時点の興味に応じて勉強して、ブログやTwitterにアウトプットする予定です。

それに加えて、Twitterやイベントなどを通じて、いろいろな方と交流を深めたいです。

頭の中に断片的な知識が散らばった状態になりそうですが、長い時間をかけて知識をつなげて、より広い数学を知ることができればと思います!

それでは、ちょっと早いですが、みなさんよいお年を!

特集「幾何の概念のアイデア」~『数学セミナー2018年12月号』読書メモ その2

数学セミナー 2018年12月号』の特集は「幾何の概念のアイデアです。

前回のまとめ記事はこちらです。

wed7931.hatenablog.com

今回は、6個の記事のうち中盤の2個のメモを紹介します。

ファイバー束

キーワード

ファイバー束の概念
  • 空間の族や、各点ごとに値域が変わるような一般化された関数を記述するための1つの手法
ファイバー束
  • いわば、「ねじれた直積」を記述する手法
  • ファイバーと局所自明化
ファイバー束の例
  • (1) アニュラス
    • 直積空間であり、大域的な自明化が成り立つ積束の例でもある。
  • (2) メビウスの帯
  • (3) ホップ束
    • 複素射影直線  \mathbb{C}P^1 = \mathbb{C} \cup \{ \infty \} と2次元球面  S^2 の同一視
    • 1点コンパクト化 *1
  • (4) 主  U(1) -束
    • ホップ束の一般化
ファイバー束の構造群
  • 複数のファイバー束の関連を考えるための概念
  • 変換関数
  • 例:ベクトル束、接束、主束
ファイバー束の切断
  • 各点ごとに取る値の空間が変わるような一般化された関数を記述する手法
  • 例:滑らかな多様体上の連続ベクトル場
ファイバー束の分類問題
  • 引き戻し、分類空間、分類写像

イメージしやすいアニュラスとメビウスの帯

今回の連載で、初めてファイバーという概念を知りました。

本文にはアニュラスやメビウスの帯を平行や垂直に切った図が書かれていて、ファイバーの定義と照らし合わせて考えると、非常にわかりやすいのが特徴でした。

私としては、ホップ束や構造群を図としてイメージするのは難しかったですが、数式で追いかけるのはそれほど難しくありませんでした。

接空間をすべて集めた集合の意味合いがわかった

多様体を勉強していくと、滑らかな多様体  M の各点  p \in M における接空間  T_p(M) をすべて集めた集合  TM = \bigcup_{p \in M} T_p M というものが出てきます。

これまで、  TM という集合がどのような場面で使われるかがわからず、なかなか理解しがたいものでした。

ファイバーという概念を「各点ごとに値域が変わるような一般化された関数を記述するための手法」と認識することで、理解を進めることができました。

コホモロジー

キーワード

特異単体とチェイン
  • 標準  k 単体  \Delta^k
    •  \Delta^k = \{ (x_i, \dots, x_k) \in \mathbb{R}^{k+1} \ | \ 0 \le x_i , \ \sum_{i=0}^{k} x_i = 1 \}
  • 特異  k 単体
  • (特異)  k チェイン
    • 特異  k 単体の  \mathbb{R} -係数の形式的な線形結合
    • 特異  k チェイン全体の集合を  C_k(M) と書く。
特異コチェインの性質
  • (特異)  k コチェイン
    •  C_k(M) から  \mathbb{R} への線形写像
    •  k コチェイン全体の集合を  C^k(M) と書く。
  •  C_k(M) C^k(M) の双対空間と言える。
  •  M n-k 次元部分多様体  N を使って  M k コチェイン  N^{*} を作る方法
    • 特異  k 単体の像と有限個の点で交わる  N の交点の符号を足しあげる。
ポアンカレ双対
  •  k コチェイン  N^{*}微分形式で特徴づけられ、これを  Nポアンカレ双対という。
    • 本文では、  M N を特別な場合で説明しているが、一般の多様体でも定義される。
ド・ラームコホモロジー群と特異ホモロジー

1年前の特集でもホモロジーがあった

数学セミナー 2017年12月号』の特集で、ホモロジーが扱われていました。

図形的イメージは、2017年12月号でより詳しく書かれています。

そのときのまとめはこちらです。

wed7931.hatenablog.com
wed7931.hatenablog.com

ド・ラームコホモロジーとド・ラームの定理について、今回の記事では数式を使って詳しく書かれています。

*1:松坂和夫『集合・位相入門』 第5章 定理17

*2:いつか、このブログできちんと書いておきたい。

特集「幾何の概念のアイデア」~『数学セミナー2018年12月号』読書メモ その1

数学セミナー 2018年12月号』の特集は「幾何の概念のアイデアです。

今年は『数学ガールポアンカレ予想』などを通して、これまででいちばん幾何学に触れた年だと思っています。

wed7931.hatenablog.com

そこで得られた知識の復習をすることができました。

ここでは、6個の記事のうち2個のメモを紹介します。

曲率の素朴な考え方

キーワード

  • 曲面とその接平面の「違い」から導かれるガウス曲率
  • 測地線:曲面上の2点を結ぶ最短の曲線
  • 曲面上の三角形と平面上の三角形の辺の長さの比較
  • 驚異の定理

数学ガールポアンカレ予想』でも扱われている

ガウス曲率と驚異の定理は数学ガールポアンカレ予想』第8章でも扱われています。

wed7931.hatenablog.com

驚異の定理からわかること

ガウス曲率が曲面上での曲線の長さの情報 *1 から得られるというのが驚異の定理の主張です。

つまり、微分接平面をうまく定義できないような対象でも曲率を考えることができることがわかります。

微分形式/局所的にも大域的にも便利な道具

キーワード

  •  \mathbb{R}^n 上の  k微分形式(  k -form)
    • wedge \wedge が持つ交代性と強い冪零性
  •  k微分形式全体の集合  A^k(\mathbb{R}^n) C^{\infty}(\mathbb{R}^n) 加群となる。
  • 直和  \bigoplus_{k=0}^{\infty} A^k(\mathbb{R}^n) は代数をなし、外積代数(グラスマン代数)と呼ぶ。
  • 微分  d: A^k(\mathbb{R}^n) \to A^{k+1}(\mathbb{R}^n) dd=0 を満たす。
  • 一般の多様体上の微分形式
    • cotangent bandleのsectionが、局所座標系を使った  d x^{i} たちになる。
  • 微分形式の引き戻し(pullback)と押し出し(pushout)
  • 微分形式の積分を定義する手法としての1の分解
  • 微分方程式の弱解とカレント

微分形式と微分方程式の解に関係がある…?

この記事の最後では、微分形式と微分方程式の解の関係が、シュワルツ超関数やカレントという言葉を使って示されています。

いまさらながら、「私の修士論文に大いに関係するのでは?」と思うようになりました。修論を理解したい気持ちがさらに強まりました。

wed7931.hatenablog.com

*1:第一基本形式。『数学ガールポアンカレ予想』では、内在的な量と表現しています。

連載「眠れぬ夜の確率論」 ~ 『数学セミナー』読書メモ

数学セミナー』2018年4月号から、原啓介さんによる「眠れぬ夜の確率論」の連載が始まりました。

タイトルのとおり、テーマは確率論です。

高校で、場合の数、確率、条件付き確率を勉強しますが、自分にとってはどれも苦手な分野でした。

大学入試の2次試験では、

  • 場合の数の簡単な問題(碁盤の目の問題)で計算ミスをして、自己採点でへこむ。
  • 本番で確率は出ないでほしい!と思っていたら、その通りになってホッとした。

というような思い出があり印象的です。

確率論は苦手な分野ではありますが、高校数学よりも少し高い視点から確率論を見直してみて、何か得ることがあればと思っています。

【目次】

【第1回 - 2018年4月号】どうやら確からしい話

副題は「ある高校生,近江の君,ラプラス,その他の物語」です。

中学・高校で学習した「同様に確からしい」 *1 というちょっと不思議な言葉をたよりに、確率論の歴史が説明されています。

そして、「同様に確からしい」式の確率論はラプラスが提示した確率の原理がもとになっていることが説明されています。現代の言葉でいうと、次のようなものです。

  • 第一原理:確率の定義
  • 第二原理:和の法則(ここがポイント!)
  • 第三原理:積の法則
  • 第四~第七原理:条件付き確率、ベイズの公式、ベイズ推定
  • 第八~第十原理:期待値

ちなみに、この内容は数学ガール乱択アルゴリズム第4章で古典的確率として紹介されているものです。

数学ガール/乱択アルゴリズム (数学ガールシリーズ 4)

数学ガール/乱択アルゴリズム (数学ガールシリーズ 4)

【第2回 - 2018年5月号】あなたの人生の期待値

副題は「心の代数,千両みかん,ホームズ最後の事件,その他の物語」です。

未来の行動を選択するための期待値的な考え方について、過去に論じられた例を使って説明しています。

ポイントは以下の内容でしょうか。(本文より引用します)

ラプラスは確率の定義とベイズ推定について述べた第七原理までに続いて,第八から第十原理の三つで期待値の基本的性質を述べます.興味深いことは,既にこの時点で,人間の問題に期待値を応用するには絶対的な値の他に相対的な値も加味して,「精神的期待値」を考える必要がある,と書かれていることです.

【第3回 - 2018年6月号】確率・長さおよび面積

副題は「キャロルの三角形,並行宇宙,確率変数の謎,その他の物語」です。

学生時代に確率論の講義を受講していました。詳細な内容はほとんど覚えていませんが、測度論確率を関連付けて議論していたということは覚えています。

なぜこの2つを関連付けるかはよくわかりませんでしたが、この記事を読んで納得しました。一部を引用します。

「重なりのない図形に点を選ぶ確率は各図形に点を選ぶ確率の和である」と「確率はたかだか1である」の二つを守る限り,我々は「一様」には点を選べないことになります.(略)結論から言えば,確率は面積や長さと同じものだ,という直観は正しかったのですが,「長さ」や「面積」自体に徹底的な反省と再構築が必要だったのです.

その結果として得られたコルモゴロフによる確率の定義が書かれています。σ-加法族を定義した上で、確率空間確率が定義されています。

続いて、確率変数が定義されます。確率変数は高校以来、いまだによくわかっていないです…。

なお、コルモゴロフによる確率の定義の易しい形 *2数学ガール乱択アルゴリズム第4章に書かれています。

【第4回 - 2018年7月号】天才フォン・ミーゼス閣下の蹉跌

副題は「謎のコレクティヴ,ポワソンのごまかし,ミッシングリンク,その他の物語」

前回説明があったコルモゴロフによる確率の定義が固まる前に提唱されたミーゼスの確率の「定義」についてのお話です。

そのベースとなる考え方は、コルモゴロフの確率空間に対して、ミーゼスはコレクティヴでした。これは実験データを表す無限列を集めたものと言えます。

本文に書かれているコレクティヴの定義を読んだとき、わかりやすくて正当性がありそうと自分は思いました。

しかし、コイン投げなどの例を使って掘り下げていくと、現代の確率論とはズレがあり、数学的には筋が悪そうだということが見えてきます。

(私の説明では循環論法のきらいがありますが、)それを解消したのがコルモゴロフの確率空間の定義だと言えます。

一方、本文の最後に書かれている内容を読むと、ミーゼスの考え方をもっと汲み出すと現在も議論が続く確率と統計のミッシングリンクを埋められるかもしれないと思えてきます。

【第5回 - 2018年8月号】でたらめという名の規則

副題は「反規則性,コルモゴロフ再び,ポーの少年と緋牡丹のお竜,その他の物語」です。

規則性のアンチとしての「ランダム」は、コルモゴロフの確率空間で捉えられていないのではないかという問題提起で、この記事は始まります。

前回出てきたミーゼスは、コレクティヴでランダムを捉えようとしましたが、うまくいきませんでした。

その後、計算そのものの定義づけなどの発展により複雑度が定義され、そこからランダムであることが定義されました。

最後に、「確率」と「複雑度」という関係がありそうに見える概念を結び付けるものが極限定理であると締めくくられています。

おまけですが、本文では「計算とは何か」という節で計算可能性やアルゴリズムなどの概念 *3 が説明されています。これを読んでいて、森田真生『数学する身体』第2章を思い起こしました。

数学する身体 (新潮文庫)

数学する身体 (新潮文庫)

【第6回 - 2018年9月号】主観確率のあやしくない世界

副題は「DL2号機事件,一貫性,ダッチブック論法,その他の物語」です。

今回の内容を一言でまとめるとすると、確率に課す仮定確率を定める主観性になるでしょうか。

前半は、確率の考え方をめぐる様々な葛藤が書かれています。

後半は、主観確率を最も首尾一貫した完成された形で提出したデ・フィネッティの理論を説明しています。

ポイントは、以下の2つと言えます。

  • 期待値を基礎に置いた確率の概念
  • 確率を合理的に定めるダッチブック論法

ここからコルモゴロフの確率の定義の一部が導かれるのが、デ・フィネッティの理論の合理性かと思いました。

【第7回 - 2018年10月号】余は如何にして確率論者となりし乎

副題は「梯子酒,秘密の通路,5と7の理由,その他の物語」です。

前回までは、確率をめぐる思想に関する話題が多くありました。

今回は、筆者の確率論との出会いのエピソードをもとにして、具体的な事象の確率について書かれています。

酔歩ランダムウォーク)を出発点にして、次のような拡張を試みます。

  • 歩数を無限回に拡張する。
  • 境界値条件を課す。(梯子酒問題)
  • 1次元である酔歩を多次元化する。
  • 歩数という離散的な値を連続化する。(ブラウン運動*4

そうすると不思議なことに、2階微分作用素であるラプラシアンが出てきます。

そして、熱方程式や伊藤の公式との関係が出てきます。

さらにリーマン多様体偏微分方程式の関係が出てくることが書かれています。

これは、リー群の表現論を専門にしていた私の修士論文と関係するテーマで驚きを隠せませんでした! *5

【第8回 - 2018年11月号】エントロピーの夢

副題は「ピンチョン,シャノン,ボルツマン,その他の物語」です。

エントロピーという言葉に対する私のイメージは、物理の熱力学あたりで出てくる量というものです。具体的なことはわかりませんが…。

そのエントロピーを、情報学的エントロピーと物理学に出てくるエントロピーに分けて紹介し、確率との関係を説明しています。

結論を言うと、確率分布のエントロピーは確率分布の偏りを測る尺度といえるとのことです。
これは物理で出てくる最大エントロピー原理とも関係してきます。

『数学セミナー 2018年6月号』の「試験のゆめ・数理のうつつ」連載第9回で、確率とエントロピーの関係をいくつかの例題を使って説明しています。

【第9回 - 2018年12月号】負の確率,のようなもの

副題は「魔法のコイン,正負の打ち消し,超検索,その他の物語」です。

コイン投げをしたときに表が出る確率は0から1の実数  p で表せます。

これに対して、  p = \phi^2 を満たす数  \phi を考えます。(  \phi < 0 の場合があることに注意)

このような数の性質をうまく使って、  m 枚のコインを投げた結果の  2^m 通りの事象の確率が一度に求められる方法を考えます。

これは量子コンピュータのための量子アルゴリズムになっていると結ばれています。

*1:「同様に確からしい」を初めて聞いたのは、小学生のときに見た「平成教育委員会」だったことをはっきり覚えています。

*2:可算加法性というより、有限加法性で書かれている。

*3:本文での脚注にある「枚挙」については『数学セミナー 2017年10月号』の記事「ヒルベルトの第10問題」に書かれています。当ブログでのまとめはこちら

*4:差分と微分の関係が出てくる。

*5:私の修士論文はこちらで公開しています。 wed7931.hatenablog.com

連載「やわらかいイデアの話」 ~ 『数学セミナー』読書メモ

数学セミナー』2018年4月号から、藤田博司さんによる「やわらかいイデアのはなし」が連載されています。

位相空間の初歩の話をする連載です。

各月の内容を自分なりにまとめるのがこの記事の目的です。

なお、偶数月号で講義、奇数月号で前月の演習問題の解説をするスタイルの予定とのことです。

私の位相空間の思い出

連載の内容まとめの前に、私にとっての位相空間の思い出を書いておきます。

位相空間を初めて知ったのは大学1年の数学科の講義で、教科書は『集合・位相入門』(松坂和夫著)が指定されました。

集合・位相入門

集合・位相入門

位相空間の特徴づけとして、開集合系の公理から入りました。

その後、閉集合や近傍などの概念、写像の連続性、点列の収束、距離空間、コンパクト性などと進んだ記憶があります。

ユークリッド空間  \mathbb{R}^n での各概念のイメージはおおよそつかめましたが、一般の位相空間ではイメージができないまま卒業したという形です。

【第1回 - 2018年4月号】大きい数・近い点・近傍フィルター

まずは、集合の基本についての説明です。

次は、「十分大きな実数」「十分近い点」という一見すると不思議な言葉について考え、フィルター近傍フィルターの定義が説明されます。

この近傍フィルターを手がかりに、位相について学ぼうということです。

最初に書いた開集合系とは異なる導入なので、今後の展開が楽しみです。

【第2回 - 2018年5月号】大きい数・近い点・近傍フィルター(演習)

第1回で出された4つの演習問題の解説です。

演習3の(5)の証明は私も試みましたが、議論が煩雑になり混乱してしまいました。本文中の記号でいうと、  r, \ \mathrm{P}, \ \mathrm{P'} , \ \mathrm{Q} を証明中で混乱して使ってしまったのが原因でした。

なお、本筋からずれますが、本文中の次の言葉が印象的でした。

大学の数学に初めて触れる人の中には,こうした「正解がひとつでない状況」に戸惑う人も多いようです。
(『数学セミナー 2018年5月号』46ページより引用)

本文中の例とは異なりますが、「ε-δ式の証明で具体的にδを与えるときに複数の候補からどれを選ぶかで悩む」というようなことです。

私にも同じ経験があるので、この気持ちはよ~くわかります。

【第3回 - 2018年6月号】近傍フィルターを生み出すしくみ ― 距離関数と開集合系

これまでに導入された近傍フィルターと今回導入される開集合系が同等であることをが説明されています。

距離空間

  • 距離関数の定義
  • 距離空間の例
    •  \mathbb{R}^2 上の距離(通常とは異なる距離)
    •  \mathbb{N} のべき集合上の距離
      • 部分集合の対称差を使って定義する。
      • カントール空間のひとつの実現方法
    •  \mathbb{Z} 上の)  p 進距離
  • 距離空間であれば、近傍フィルターは定義される。
  • 逆に、近傍フィルターは必ずしも距離関数で与えられるわけではない。
    • 本文に具体例あり。
    • あらゆる距離関数について、具体例で示した近傍フィルターが得られないことを示している。

近傍フィルターと開集合系

  • 近傍フィルターの性質を吟味して、開集合を定義している。
  • 開集合の性質を吟味して、開集合系を定義している。
  • 近傍フィルターを定めることと開集合系を定めることは同等であることを示し、位相空間を定義している。

【第4回 - 2018年7月号】近傍フィルターを生み出すしくみ(演習)

第3回の演習問題の解答が書かれています。

初めて知った概念は超距離不等式でした。

距離空間  (X, d) 上の点  x, y, z \in X に対して、超距離不等式とは  d(x,z) \leq \max \{ d(x,y) , \ d(y,z) \} を言います。これは三角不等式よりも強い不等式です。

超距離不等式を満たす距離関数を満たす距離空間アルキメデス的な距離空間と言います。(例:  \mathbb{N} のべき集合上の距離、( \mathbb{Z} 上の)  p 進距離)

【第5回 - 2018年8月号】連続写像の概念

次のような順番で連続写像を定義しています。

(1) 通常の距離が入っている距離空間  \mathbb{R} について、関数  f: \mathbb{R} \to \mathbb{R} の連続性をε-δ式の議論で考える。
 
つまり、「  f a \in \mathbb{R} において連続であるとは、  f(a) の任意の  \varepsilon -近傍の逆像が  a のある  \delta -近傍になる」ことを確認する。ここで、  \varepsilon -近傍や  \delta -近傍が区間であることに注意。
 
(2) 開区間を、一般の近傍に拡張して考える。
 
(3) さらに一般化して、2つの位相空間  (X, \mathscr{O}_X) (Y, \mathscr{O}_Y) の間の写像が連続であることを、 X Y近傍を使って定義する。
 
(4) そして、近傍を開集合に拡張しても、連続性を特徴づけられることを確認する。

第1回から一貫して、近傍という概念を話の中心に据えて議論を展開していることがとても印象的です。

新しい位相空間の例

密着位相空間と離散位相空間
なぜこのような名前が付いているか、ようやくわかりました。
ゾルゲンフライ直線
実数全体の集合  \mathbb{R} にある位相を入れた空間。第1回の「十分大きな実数」の定義と関係していると直感しましたが、よく見ると違うもの?

【第6回 - 2018年9月号】連続写像の概念(演習)

第5回で出てきた3つの演習問題の解答が書かれています。

非常に詳細に書かれていて、大学数学を初めて勉強する人にはとても参考になると思います。

特に、演習1の解答では、何を証明すべきかの考え方がわかりやすく書いてあります。

【第7回 - 2018年10月号】閉集合・境界・同相写像

前半は、閉集合について扱われています。

  • 触点・閉包・境界の定義
  • 閉集合の定義と開集合/閉集合の直感的イメージ
  • 位相空間(が定義された集合)  X の部分集合  A についての以下の4つの演算の関係
    • 補集合を取る演算  X \setminus A
    • 閉包を取る演算  \mathrm{Cl}(A)
    • 内部を取る演算  \mathrm{Int}(A)
    • 境界を取る演算  \mathrm{Bd}(A)

後半は、開写像を明確に意識させた上で、同相写像の定義が述べられています。

以下の文章は、写像 *1 の必要性を端的に示しています。

連続な全単射が開集合を開集合にうつすとは限らないという事実は,連続な全単射といえども,位相空間の構造を完全に保つわけではないことを意味します.群やベクトル空間などの代数系においては,準同型で全単射であれば同型写像になるのですが,位相空間の場合は,そうなっていません.
(『数学セミナー 2018年10月号』73ページより引用)

最後は位相不変量が説明されていて、位相不変量には“精緻さや粗さ”があることがほのめかされています。

【第8回 - 2018年11月号】閉集合・境界・同相写像(演習)

第7回の演習問題3問に加えて、写像の連続性に関する例題が挙げられています。

【第9回 - 2018年12月号】基本近傍系・開基・稠密性

第8回までで、位相空間を定義する方法として、開集合系や閉集合系などが説明されました。

今回はこれらに加えて、基本近傍系と開基による定義が説明されています。

これらすべての定義の方法が同値であるというのが、個人的にはとても美しいと感じます。

以下、個人的にあまり知らなかったことのメモです。

  • 第1可算公理を満たす:各点が可算な基本近傍系を持つ。
  • 第2可算公理を満たす:可算な開基を持つ。
    • ユークリッド空間は第2可算公理を満たす。
    • ゾルゲンフライ直線は第1可算公理も第2可算公理もどちらも満たさない。
  • 可分:可算な稠密部分集合を持つ。
  • これらはユークリッド空間の特徴の一部を抽出したものと言える。

*1:本文では、「開集合であるという性質を前向きに保つ写像」と説明されています。

連載「試験のゆめ・数理のうつつ」 ~ 『数学セミナー』読書メモ

数学セミナー』では、2017年4月号から、時枝正さんによる「試験のゆめ・数理のうつつ」が連載されています。

いろいろな分野の重要定理やそれを使った問題を俯瞰できる連載で、とても気に入っています。
各月でどのような内容が紹介されているかを記録するのが、この記事の目的です。

この連載の概要

ケンブリッジ大学の数学専攻の試験にトライポスというものがあります。

この連載では、各月のテーマごとにトライポスの雰囲気を感じられる問題が紹介されています。

各月で紹介される問題は10問前後で、簡潔な解答がつけられています。

複数分野が融合された問題も見られ、意外な発見があるのが楽しみです。

【第1回 - 2017年4月号】ケンブリッヂの入試

イントロダクションとして、ケンブリッジの数学専攻に入るための口頭試験のサンプル問題が紹介されています。

「口頭」と言いながらも、このような試験のようです。

座るやいなや,問題を与える.「口頭」とは名ばかり,その場でペンと紙をどしどし使わせ,つまづくようす,解くようす,あきらめるようす,巻き返すようす,を観察する.すぐ解けるようなら問題を難しくし,なかなか解けぬようなら易しくし,初めの2~3分でその人がこなせるぎりぎりの水準を探り当て,30分間6つ~7つ問題をやらせるのである.
(『数学セミナー 2017年4月号』45ページより引用)

紹介されている12問から2問を引用します。

問3 100! のしっぽにはいくつ 0 が連なるか?

問6 すべすべな面に静止したおはじきAに,同質量のおはじきBをぶつけると,散乱角は 90° になる.これを導け.正面衝突させると何がおこるか?

【第2回 - 2017年5月号】確率:逆説あれこれ,条件付けて考える

一般的な確率の問題から、標本調査、ベイズ統計、条件付確率/期待値、幾何確率、積分確率などに関する問題が紹介されています。

印象的だったものは、 調和平均 ≦ 幾何平均 ≦ 算術平均 の関係を確率論的にとらえた問題(題5)です。

確率や期待値を積分を使って評価する問題もいくつかあります。
あまりやったことがないので、とても新鮮に見えました。

【第3回 - 2017年6月号】力学:保存量やりとり,次元解析

運動量、遠心力、ケプラーの三法則、エネルギーなど、数学というより物理の内容です。

高校物理+αしか学んでいない私にとって、新鮮味がある問題ばかりでした。

例えば、こんな問題。

題5 片面バターを塗ったトーストがテーブルの縁から落ちると,えてしてバター面がうつぶせに着地しますよね.くるりとフル回転してあおむけに着地させるためにはテーブルの高さを何倍にすべきか?即答しなさい.

題8 川床にグラフ  B=B(x) で与えられるこぶを築いたとき,川面の高低はどう変わるか?

【第4回 - 2017年7月号】群:対称性をみぬき,作用してほぐす

タイトルにあるとおり、群の作用に着目した問題が紹介されています。

問題に対する解答の帰結として、基本群の例やフェルマーの小定理が得られる問題もあります。

考えたことがなかった!と思ったのが、次の2つの問題です。

題7 群から2元をランダムに抽出したとき,それらが可換な確率は何か?

(題8の後に書かれた内容の抜粋)
群,群というけれど,群ってありふれた存在なのでしょうか?それとも稀なのかな?
定理 位数  n の群の数は高々  n!^{\log_2 n} である。
―結合律はかくも厳しい要請なのであった。

【第5回 - 2017年8月号】1変数の微積分:テレスコープ原理,連続と離散

この回は、以下の3つの部分に分類されます。

ディガンマ関数とは、ガンマ関数の対数微分を取ったものとのこと。

ガンマ関数が乗法的とすると、ディガンマ関数は加法的と考えられ、無限級数との相性がよさそうです。

余談ですが、「連続と離散」というと、微分積分と差分・和分の関係を初めて知った数学ガール』を読んだときの衝撃が印象に残っています。

数学ガール (数学ガールシリーズ 1)

数学ガール (数学ガールシリーズ 1)

この連載と同じく『数学セミナー』で連載中の梅田亨さんの「計算するたのしみ―スターリング数のいる風景」でも、差分・和分が扱われており、いずれじっくり読んでみたいと思っています。

【第6回 - 2017年9月号】ベクトル解析:ラプラシアンの意味,球の調和場

前半は調和関数(ラプラス方程式  \triangle \varphi = 0 の解)に関する問題が紹介されています。

後半はベクトル解析を使って、重力ポテンシャルなどの話が出てきます。
(後半の内容は知識がほとんどないので、私の力では説明できません…)

調和関数は、私の修士時代の研究内容に関係してきます。
時間があれば、改めて勉強したいと思っています。

印象に残った次の問題は、複素関数論のリュウビルの定理の一般化とのこと。
具体的にどういう関係なんだろう?

題8  \mathbb{R}^n 全体で有界な調和関数は定数である。

【第7回 - 2018年4月号】数論:素数のたちい,合同式のふるまい

6ヶ月間の休載を経て、次は素数合同式の話題です。
学部時代に勉強した内容でとても懐かしい思いがしました。

内容は次のように分類されます。

素数定理を使った次の問題が印象的です。(本文と記述は変えています)

題17 素数/素数の形の有理数全体は、正の実数全体の集合で稠密である。*3

【第8回 - 2018年5月号】微分方程式:デルタとグリーン,指数函数百面相

微分方程式の解をグリーン関数と呼ばれる関数で記述する問題などが出てきます。

グリーン関数は初めて知りました。ディラックデルタ関数で記述する関数です。

ですので、たたみ込みやフーリエ変換がからむ話も出てきます。先日書いたこの記事の続きにあたる内容です。(続きを書きたいけど、手が出てません)
wed7931.hatenablog.com

ほかにも、調和振動、強制減衰振動、うなり、共鳴、シュレディンガー方程式、特異摂動といった物理関係の話題が出てきます。

【第9回 - 2018年6月号】確率:エントロピーでえらび,母函数できわめる

前半はエントロピーと確率の関係、後半はまさに確率に関する話です。

…が、今回は畑違いすぎてお手上げです。エントロピーは学部1年の物理の講義で聞いたことがあるなぁという程度です。

解答の内容は理解できませんでしたが、おもしろそうな問題を2つ挙げておきます。

題5 塩漬・糖漬が食品を長持ちさせるのはなぜか?

題11 1990年代GPSは軍事用チャネルと民間用チャネルが併存し,米国防省はわざと雑音を混ぜて民の精度を落としていた.ところが,あっけない工夫のおかげで,民のみ受信してなお軍の精度を達成する人が続出したので,雑音を廃した,という伝説がある.どんな工夫だったでしょうか?

キーワード:ボルツマン分布、確率変数の列の収束の概念いろいろ、大数の法則中心極限定理の証明、ワイエルシュトラスの近似定理など

【第10回 - 2018年7月号】力学:まわる剛体,いたずらな接点

タイトルにあるように、剛体の力学がテーマです。

自分でも多少は理解できたので、高校程度の物理の知識(慣性モーメント、摩擦係数、回転運動など)があればざっと読めるかと思います。

扱われている問題も生活に即したものが多く、イメージしやすく楽しいです。

  • 氷上の回転椅子に座って回転するには?(題1)
  • 長さが同じ4本脚の机を床に置くと、ガタガタすることがあるのはなぜか?それを直すにはどうすればいいか?(題2)
  • ビリヤード玉にバックスピンやトップスピンをかけるにはどこを打つべきか?(題8)
  • 逆立ち独楽はなぜ逆立ちするか?(題11)

【第11回 - 2018年8月号】群:位数をよりあわせ,構造をつむぐ

第4回(2017年7月号)に続いて、「群」は2回目です。

前半はあみだくじに代表される対称群置換の符号について。

 n 次対称群  S_n交代群  A_n の生成系、正多面体群と同型な群などがまとめられています。

次の問題は初めて見ました。確率と期待値を使って解かれています。

題5  S_n の置換の転倒数の平均は  \frac{1}{2} \binom{n}{2} = \frac{n(n-1)}{4}

記事内で言及されている15パズルの可解性は、『数学セミナー 2017年10月号』で取り上げられています。

wed7931.hatenablog.com

後半は元の位数に関する問題です。

印象的なのはこの問題です。

題8  S_9 に位数20の元は存在するか?位数18の元はどうか?  S_n の元の最大位数はどのくらいか,みつもれ.

最後には、スピンの実験が説明されています。群の準同型と2重被覆、ホモトピー類を体現する実験とのこと。 *4

【第12回 - 2018年9月号】線形代数:自由度の勘定,行列の分解

ガウスの消去法や次元定理などの線形代数の基本から、ラグランジュ補完、ホモロジー、離散フーリエ変換などの話題に展開していきます。

線形代数の教科書でよく見る問題が多い中、次の2つの問題が印象的です。前者は計算量、後者は固有値に関する問題。

題3 四則演算を1ステップと数えて,未知数  n 個,式  n 本の消去法のコストをみつもれ.クラメールの規則と比べよ.

題14 一年中雨季のケンブリッヂでは,  k 日目の降水量  r_k \frac{r_{k-3} + r_{k-2} + r_{k-1} }{3} と予報する.  r_1, r_2, r_3 は天気予報史初期の観測値,三日坊主で以来観測はやめてしまった.この数列は収束するか?収束先の極限は?

【第13回 - 2018年10月号】多変数微積分:渦巻く場,秘法 εε=δδ-δδ

前半はラグランジュ乗数やヘッセ行列、ストークスの公式などが扱われています。

後半はベクトル積とナブラ  \nabla の関係式と物理との関係です。ビオ-サバールの法則、マクスウェル方程式、ナビエ-ストークス方程式など、物理関係の用語が並びます。

次の問題は一見とっつきにくいですが、解答を見て「なるほど!」と思いました。

題5 閉多角形各辺にその辺のサイズの外向き垂ベクトル  \mathbf{n}_i を植える.  \sum_{i} \mathbf{n}_i = 0 である(各  \mathbf{n}_i を90°捻った和は閉 =0.捻る前の和も =0).閉多面体の類似はいかに?アルキメデスの浮力を説明しなさい.

【第14回 - 2018年11月号】集合:明るい形式,無限の暗がり

数学的帰納法、集合の基数(濃度)、選択公理・整列定理・ツォルンの補題の同値性など。

松坂和夫『集合・位相入門』で勉強していた内容を、とてもざっくりと復習した感じです。

印象的なのは次の問題です。ここで、可算無限  \aleph_0 = | \mathbb{N} | と連続体の濃度  \mathfrak{c} = \aleph= | \mathbb{R} | です。

題4  \mathbb{R} から  \mathbb{R} への解析関数全体の基数を言え.(文言を変えています)

題5 連続関数  f:  \mathbb{R} \to \mathbb{R} で,有理数では無理値を,無理点では有理値を取るものは存在するか?存在するなら例を作り,しないなら理屈を説明せよ.

 \mathbb{Q} \mathfrak{c} 次元ベクトル空間  \mathbb{R} の基底の存在(解8の文中)

加えて、あまりなじみのないシュペルナー族やランダムグラフ(とベッチ数の関係)についても書かれています。

【第15回 - 2018年12月号】微分方程式:軌道のゆくえ,相図のかわりめ

常微分方程式の解軌道、平衡点(不動点)の安定性と分岐、微分方程式を離散化した差分方程式、力学系など。

後半は物理に関係する話題が出てきます(減衰ふりこ、勾配流、シュレディンガー方程式など)。

常微分方程式はほとんど理解できていないため、うまくレポートできないのが残念です…。

*1:素因数分解をしたときに(1以外の)平方因子を持たない数のこと。つまり、素因数分解が相異なる素数の積になる。

*2:フェルマーの小定理の一般化

*3:つまり、 \alpha < \beta を満たす任意の正の実数  \alpha, \ \beta に対して、  \alpha < p/q < \beta を満たす素数  p, \ q が存在する。

*4:あまり理解できていないです…。

水曜どうでしょうDVD副音声でグッときた話(随時更新)

水曜どうでしょう』が大好きで、気づいたらファン歴が20年になりました。

水曜どうでしょう』は2002年9月にレギュラー放送が終了し、これまでの企画が順次DVD化されていて、すべてのDVDを買っています。

レギュラー放送された企画は、VHSで文字通りテープが擦り切れるほど見ていて、内容はほとんど頭に入っています。
なので、自分の楽しみはDVDの副音声です。

振り返って聴きたい副音声をまとめます。

副音声では、ディレクター陣と出演者がロケ当時の話などをしています。
それに加えて、番組の作り方のポリシーや生き方のような話をしています。
まるでラジオのような感じなので、運転中にラジオ代わりに聴いています。

中でも、生き方に関する内容にグッとくることが多いです。
これについては、振り返って聴きたくなります。

このエントリでは、どの企画の副音声でどんな話をしたかを、自分のメモのためにまとめます。
なお、随時更新する予定です。

粗大ゴミで家を作ろう(出演者:D陣、ミスター)

  • 映像は物事を伝えすぎてしまう。
  • 一方で、小説などの活字やラジオは、伝えたことプラス受け手の想像力で伝えるメディアである。

ヨーロッパ21ヵ国完全走破 第7夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 「妥協」は必ずしも後ろ向きなことではない。
  • 人と人は違って当たり前。
  • 恋愛などではまずは共通点を探し出すけど、もともと合わないんだから合えばラッキー。
  • だから、みんなが1つの方向に向かって進むのは、かえって気持ち悪い。
  • 「どうでしょう」はその中での葛藤を見せている番組。

カントリーサインの旅2 第2夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 目の前にあるもので楽しいものを自分で作る楽しさ
  • 子どもは積木ひとつでずっと遊んでいられる。自分で楽しいことを作れる。
  • 今は一から十までお膳立てされている状態で楽しむことが多い。

桜前線 第1夜(出演者:D陣)

wed7931.hatenablog.com

アメリカ横断 第2夜(出演者:D陣、ミスター)

wed7931.hatenablog.com

夏野菜第2~3夜(出演者:D陣、安田さん)

  • 安田さんと自分の考え方は似ているかもしれない。

サイコロ6 第1夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 自分はもともと欲がないけど、欲がある振りをしていたのかも。

30時間テレビ 第2夜(出演者:D陣、安田さん)

  • 安田さんは「考える/掘り下げる」ことで多忙なんじゃないか。
  • 「我が強い」と言われる。

試験に出る石川富山 第1夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 一からものごとを理解することが大事。
  • 経験が大事。
  • 順序立てて考えよう。
  • 今は出来合いのものしか見えない社会

試験に出る石川富山第3夜(出演者:D陣、安田さん)

  • 「何を了解して先に進むか」が人によって違う。

四国八十八か所2 第1夜(出演者:D陣)

  • 大泉さんは負け戦のプロ
  • 今の閉塞感のある日本に必要

四国八十八か所2 第2夜(出演者:D陣、大泉さん)

  • 藤村D:私はテレビを愛しているんです!
  • 「負けるが勝ち」という言葉を最近は聞かなくなった。

原付西日本 最終夜(出演者:D陣、大泉さん)

  • 今のディレクターがやっているのは護岸工事。
  • 結論まで決めてしまっている。

原付西日本 最終夜(出演者:D陣、大泉さん)

  • 今のディレクターがやっているのは護岸工事。
  • 結論まで決めてしまっている。

ユーコン川160km 第3夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 今はみんなが用もなくあくせくしている。なぜなら、忙しいのが美徳と思われているから。
  • 「最近忙しい?」「いや全然!」というやりとりが、それを表している。

コスタリカ第1夜(出演者:D陣)

  • 熱量を持った人が熱量を持ってものごとを始めるのが大事。
  • そうしないと責任の所在がはっきりしないまま終わる。
  • だから、何か問題が起こったら、誰も責任を取らなくなって、うやむやになって終わる。

コスタリカ第2夜(出演者:D陣)

  • 本当にコミュニケーションが取れた社会になっているか?
  • 今はみんながルールを守りたがる。そうすることで面倒なことがなくなってコミュニケーションを取らなくて済むようになる。
  • ★この回の副音声はすごく濃厚な内容

コスタリカ第3夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 組織と多様性

5周年記念深夜バスだけの旅 第1夜(出演者:D陣)

  • わかりやすさを追求しすぎることの弊害

試験に出る日本史 第4夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 体や心が弱っている人の話
  • 笑うのが大事。
  • すべてをあきらめる。
  • つらいことはつらい。
  • あるがままを受け入れる。
  • 晴耕雨読な生活

四国八十八か所3 第1夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 若いときは新しいことにチャレンジする。でも歳をとると…。
  • 「山の頂上に登る」と「山の裾野を360度見回す」では、見える景色が変わる。
  • 自分は波に追いつけなかった。無理して追いついていたんじゃないか?
  • やり残したことは?
  • ★この回の副音声はすごく濃厚な内容

四国八十八か所3 第5夜(出演者:D陣、森崎さん)

  • 若いときは自分の我を通すことが正義だと思っていた。

日本全国絵ハガキの旅2 第1夜(出演者:D陣)

  • がんばらないようにするために、一度レギュラー放送を終わらせた。

釣りバカ屋久島 第1夜(出演者:D陣、安田さん)

  • 安田さんは撮影現場で「安田さんはクラフトマンですね」と言われた。
  • 周りの人が長い目で見てあげる。

前枠・後枠傑作選 第1夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 結末が決まっているものや予定調和はおもしろくない。
  • 水曜どうでしょう』という番組は人間の葛藤を映し出している。

DVD発売記念!「6年間の事件簿! 〜今語る!あの日!あの時!〜」(出演者:D陣、ミスター)

  • ミスターの考え方と自分の考え方が似ている点
    • ものごとを始めたら、中途半端にはやりたくない。
    • ある程度のグレードまでは持っていきたい。
    • 一方で、逃げの気持ちがある。
    • 早くこの場から解放されたい!という気持ち
    • だらだらやるのは嫌い。
  • ミスターは韓国の映画修行に行って、この考え方が変わったらしい。

ミスター映画勉強壮行会

※DVD第5弾(212市町村1/宮崎/韓国)の特典映像の主音声
note.mu

西表島 第6夜(出演者:D陣、安田さん)

  • 嬉野さん:常に終わりを考える。
    • 自分にとって、「終わり」は何か?
  • 安田さん:リーダーシップを取らずに、流れに乗っていきたいタイプ。

ヨーロッパ20カ国完全制覇完結編 第1夜(出演者:D陣)

  • アニメや映画に出てくる勧善懲悪“ではない”世界
  • 悪役とはいかないまでのキャラクターの存在が大事

ヨーロッパ20カ国完全制覇完結編 第2夜(出演者:D陣、ミスター)

  • 間違っていようが正しかろうが、前に進めることも大事

ヨーロッパ20カ国完全制覇完結編 第4夜(出演者:D陣、ミスター)

  • これまでに立ててきた目標はほとんど達成できていないのが実態。
  • 目標を達成するのはかっこいいけど、↓に書いているようなことも大事。
    • できないことはできない。
    • 勇気ある撤退
    • 正直に言う。
    • あっさりとあきらめる。
  • どうでしょうは男4人の旅。女性がいないのがポイントかもしれない。
  • 海外でも通じるような番組かも?
  • ★この回の副音声はすごく濃厚な内容

全般的に

  • 先のことを決めると苦しくなる。だから、先のことは決めない。
  • 自分が楽なように生きる。
  • 人間は強くない。(それが自然)