『数学ガール/ポアンカレ予想』第4章 読書メモ
- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2018/04/14
- メディア: 単行本
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第1章と第2章はなかなか理解できずに読むスピードがゆっくりでした。第3章からは快調に読み進められていて気持ちいいです。
なお、前回の第3章の読書メモはこちらです。
wed7931.hatenablog.com
第4章のタイトルは「非ユークリッド幾何学」。私たちが“よく知っている”ユークリッド幾何学の範囲を越えてみようという内容です。
私にとっては断片的に知っていたことが、この章を読むことでつながったことが大きな収穫でした。
【目次】
第4章のキーワード
この章を読む前に知っていたこと
この章を読んで「なるほど!」と思ったポイント
(1) サッケリの予言的発見
この章の前半で、なるほど!と思ったのは、サッケリの予言的発見です。
非ユークリッド幾何学における平面上の2本の直線の性質を示したものです。
ここから“すべての”非ユークリッド幾何学が導出されるわけではないと理解しましたが、球面幾何学と双曲幾何学における直線の性質をよく表しています。
ちなみに、それぞれの幾何学における“直線”とは、次のようなものです。
- ユークリッド幾何学
- 私たちが“よく知っている”平面上の直線
- 球面幾何学
- 球の中心をとおる平面で切った断面が作る円(大円と呼ばれる)
- 双曲幾何学
- ポアンカレ円板モデルで示される“円弧”や上半平面モデルで示される“半円”
また、直線の本数を使って整理した次のような記述も印象的です。
おわりに:『曲線と曲面の微分幾何』を改めて読みたい!
この章を読んだことで、学生時代にわからなかったことが関連付けて理解できました。10年以上のモヤモヤが解消された形です。
そしてこの章を読むことで、微分幾何学の教科書だった『曲線と曲面の微分幾何』の第3章までの概要が理解できることがわかりました。
- 作者: 小林昭七
- 出版社/メーカー: 裳華房
- 発売日: 1995/09/01
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時間があれば、この教科書をよく読んでみたいなぁと思っています。