学生時代に勉強していた数学(大学3年以降)
以前、数学に興味を持ったひとつのきっかけがフェルマーの最終定理であることを書きました。
その記事の中で、大学1~2年のときに受けていたセミナーの教科書を説明しています。
ここでは、大学3年以降に勉強していた数学について書こうと思います。
苦手意識があった解析系に飛び込んでみる
大学3年のセミナーで読んだ本は『ポストモダン解析学』(著:ユルゲン・ヨスト、訳:小谷元子)です。
- 作者: ユルゲンヨスト,J¨urgen Jost,小谷元子
- 出版社/メーカー: シュプリンガー・フェアラーク東京
- 発売日: 2000/10
- メディア: 単行本
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代数系は得意でしたが、解析系と幾何系には苦手意識がありました。
幾何系はほんとに苦手でしたが、解析系ならまだいけるかもと思い、この本を読んだと記憶しています。
微分積分学の基本から偏微分方程式までを1冊にまとめた本です。
2~3名で1年かけて輪講し、だいたい中盤まで読んだかと思います。
残念ながら、偏微分方程式まではいきませんでした。
担当教官は、偏微分方程式の分野では有名な研究者の方で、とてもわかりやすく教えていただいた印象があります。
最後の3年は代数系中心に、いろいろな分野を見たいと思った
大学4年から大学院修了までの3年間は、Lie群の表現論を研究対象としました。
動機としては、代数系を中心にして、解析系や幾何系を含めていろいろな数学に触れてみたいという思いでした。
最初の数ヶ月で、Lie群を調べるための道具でもあるLie環の基礎として、『リー代数入門―線形代数の続編として』(著:佐藤肇)を読みました。
- 作者: 佐藤肇
- 出版社/メーカー: 裳華房
- 発売日: 2000/11/01
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タイトルのとおり、線形代数の範囲で理解できる内容で、さらっと読み通せました。
その後は1年半ほどで、以下の2冊の主要部分を読みました。
Reflection Groups and Coxeter Groups (Cambridge Studies in Advanced Mathematics)
- 作者: James E. Humphreys
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 1992/10/01
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- 作者: Roe Goodman,Nolan R. Wallach
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 1999/12/01
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『Reflection Groups and Coxeter Groups』は代数的な知識で押し通せました。
一方、『Representations and Invariants of the Classical Groups』は、多様体論や実解析の内容が出てきて、苦労した記憶があります。
最後の1年ほどは、表現論のいろいろな論文を読んで、修士論文を仕上げました。
修士論文の内容はいつかブログに書いてみたいと思います。
おまけ:最近知った気になる本
最近、Wikipediaでなんとなく数学の内容を見ていたら、この本の存在を知りました。
- 作者: Toshiyuki Kobayashi,Gen Mano
- 出版社/メーカー: Amer Mathematical Society
- 発売日: 2011/08/29
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タイトルを見て、修士時代に研究した内容にかなり関連することが書いているんじゃないかと思いました。
いつかは手に取って、パラパラと読んでみたい本です。