『数学セミナー 2018年3月号』の「フーリエ解析ことはじめ」をもとにして、フーリエ変換の勉強を続けています。
フーリエ級数については、先日このブログでまとめました。
今回はフーリエ級数からひとつ進んで、フーリエ変換についてです。
フーリエ変換とたたみ込み、そして表現に関する地図
『数学セミナー』で言うと、野村隆昭さんの「駆け足で巡るフーリエ変換」の前半部分です。
ここでは、次の5つのトピックについて書かれています。
この5つのトピックについて、学生時代に勉強したことはありますが、関係性がきちんと理解できたかは微妙です。
記事をよく読んでみると、この関係がよくわかってきました。
自分が理解した関係性を地図にまとめてみました。(拡大して見た方がいいかもしれません)
地図の簡単な説明
地図に表した内容のポイントを簡単に書きます。
- 周期関数の展開公式であるフーリエ級数を一般の関数 に拡張するために、周期を無限大にして考えたものがフーリエ変換 である。
- 一方、2つの関数 から新たに1つの関数 を作るたたみ込みを考える。
- たたみ込みはフーリエ変換により関数の積に写される: .
- 上のルベーグ可積分な関数全体 の 上の表現は、フーリエ変換により「すべて」得られる。
なお、フーリエ変換の定義にはいくつかの流儀*1があります。
ここでは、本文に合わせた としています。
詳しい証明は本文や他の参考書をご参照ください。